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幼なじみのフヒト君
第2章 夜のお散歩

小学生の子供の足では、そう遠くにはいかない。

知らない土地にも不安で行けない。

私達は呆気なく、近所の駐在所に保護された。

血相を変えて両親達が駆け込んでくる。

「舞!!不日人くん!!」

うちの父親がわたしと不日人を抱き締めた。

うちの父親は不日人を本当の息子のように可愛がっていた。

いつか、少し大人になった時に聞いた話だが、父も不日人の様に小さい頃は他人に馴染めない引っ込み思案な子供だったそうだ。

そして、それが原因でイジメにもあった事がある。

こういう事件があったら父親は不日人をわたしに近づけさせないようにするのが普通だろう。

だが、うちの父親は私たちを同じ様に扱った。

「うちの息子がすみません。」

頭を下げる常盤夫婦に父はため息をつき、顔をあげる。

「不日人君を叱らないでください。彼の話を聞いてあげてください。」

と、逆に頭を下げた。

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