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愛してるなんていらない
第11章 親子
それから数日して、すごい形相でいきなり私の部屋に入ってきた。
『ちょっと!』
『きゃっ、な、何、どうしたの!』
私はイヤホンを外し、勉強していた手をとめて振り返った。
『何がどうした、です!
なんなんですかあなた!
ここは、咲の部屋です!』
『え..ちょ、お母さんまたネタ..?』
私が笑うと、ずんずん向かってきて 腕を引っ張られた。
『い、いたい..いたいよお母さん!』
『私はあなたの親ではありません!出ていって!警察呼ぶわよ!』
『そ、そんな..』
『まぁ..咲の勉強机をこんなに汚くして...』
悲しそうに机を撫でるとキッと睨みつけ、叫んだ。
『出ていって!』
その一言に何が何やらわからないまま、私はすぐに家を出た。