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愛してるなんていらない
第11章 親子
そのままコンビニに向かい、時間を潰す。
(まぁ...もうそろそろ落ち着いたかな)
『何か悪いことしたかなー』
と考えながら家に帰った。
扉の閉まる音に気づいた母がきた。
『あら、おかえり咲。どこいってたの?』
『え..』
私が止まっていると、母は首を傾げた。
『どこって..お母さんが出ていけって言ったんじゃん!』
少しキレていうと、は?という顔で私を見た。
この頃から、少しずつおかしな言動が増えていき、今では私のことを見てもわからない。
覚えているのは私が5歳の時まで、つまり父が生きていた頃までだった。
母の中では私は5歳の咲で止まっていた。