この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛してるなんていらない
第2章 静寂
「でも創とは付き合わない。」
そういうと彼は撫でる手を止めた。
(あ....)
寂しさを感じて、創を見上げた。
「撫でてよ..」
そしてまたゆっくりと動き出す。
安心してまた彼の胸元に顔をくっつけた。
「何で俺じゃダメなの?」
「創のことは好きだけど、そういう風に見れないし見たくない。この関係がイヤなら、前までのただの友達に戻ろう。」
そっと創の腕を押しのけ、私は起き上がった。ベッドから下り、シャワーを浴びようとバスルームに向かう。
少ししてベッドの軋む音が聞こえ、後ろからギュッと抱きしめられた。
「....このまま..今のままでいい..」
私が前に回された腕に触れると、
そのまま首筋に顔を埋めた。
「うん..わかった。」
(ほらね。結局..身体じゃない..)
抱きしめられる安心感と一緒に、
さっきまで取り去られていたはずの寂しさが、ゆっくりと私の心を支配する。
そして創の手を取りバスルームへ向かった。