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愛してるなんていらない
第2章 静寂

「じゃあ..ほんとに何もなかったの?」
「うん。何も。また癖で私が脱いじゃってたみたい」
次の講義に向かうため廊下を歩きながら、不審がる百合に答えた。
「ちょっとさ..あの人、もしかして..」
「?」
「ホモなんじゃない?」
声を潜めた百合の言葉に、私は思わず立ち止まった。
「ほ、ホモ..!?」
そして再び歩き出す。
「だってさ、年頃の女が裸で寝てて、しかも一人暮らしで....普通でいられるって、女が対象じゃないってことじゃない!」
「た、たしかに....」
私は片桐洋一を思い出して頷いた。

