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愛してるなんていらない
第14章 迷走
(イルカショー....懐かしいな。)
そういえば暇な時は行くところがなくて、よく3人で遊びにきた。
『じゃあそこのお兄さん!』
『え、え、俺!?』
いきなり当てられて戸惑う創に、私と百合は大笑いした。
『さぁ問題です!イルカは魚類ですか、哺乳類ですか?』
『え、あ、水..魚....魚類!あ、違う!哺乳類!』
『せいかーい!みなさんお兄さんに拍手ー!』
照れながらプレゼントを受け取り、幼稚園児の拍手の中、座った。
『魚類って!』
私と百合はお腹を抱えて笑っていた。
帰り際、
『俺ん家ごちゃごちゃで、無くしちゃいそうだから。はい。』
とイルカショーで貰ったイルカの置物を渡された。
『でも創が....』
『思い出..百合と俺と..咲の。大事にしよう。』
ちょうど私の過去を知った後だった。
『..うん。ありがとう。』
私の枕元に今でも3人の写真と一緒に飾ってある。