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愛してるなんていらない
第14章 迷走
「さぁ誰を当てようかなー?..じゃあ、そこの僕!」
前に座っていた家族連れがワッと歓声を上げた。
「イルカは魚類と哺乳類どーっちだ!」
あの時の同じ質問だった。
「魚類..」
私が思わず呟くと、隣で洋一さんが笑った。
「咲ちゃん!イルカは哺乳類だよ!」
「あ、えへへ..」
記憶が混同していた。
「ママ、ほにゅーるいってなに?」
隣のお母さんに聞く男の子を見て微笑む。
「可愛いね、子供。」
洋一さんが私を見て、肩を引き寄せる。
「うん、可愛いね。」
そういって私は コツンと肩に頭を乗せた。