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愛してるなんていらない
第4章 用無
何かを確認した先輩は、すぐさま服を着ていく。
私は起き上がって尋ねた。
「彼女..?」
「うん、なんか家の近くまで来てるみたいだわ。」
「帰るの?」
「うん」
当たり前だろ、という顔をして私を見る。
服を着終えて、テーブルの上にあったジッポのライターを見つけると、黙ってポケットに入れ、ベッドに近いてきた。
「じゃあ帰るから。」
チュッと唇に触れるキスをすると、そそくさと玄関に向かった。
途中で思い出したように振り返ると
「あ、また連絡するからさ。今ちょっとアイツが勘ぐってるみたいで..」
(..こっちからは連絡するなってことね)
私はすぐ理解すると、
「そう、わかった。」
と答えた。