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愛してるなんていらない
第6章 自慰
「じゃあ今日はたまたまか。」
そういってグラスを小さく掲げて乾杯をした。
一口含むとさっぱりしておいしかった。
「何年?」
唐突に聞かれて驚く。
すぐに年のことだと理解して、
三年生で、21です、と答えた。
「21か..若いね。ワインなんて飲めるんだ。」
「あ、親が好きだったんで..。」
そういうと、ふーん、とうなずいた。
「あの、片桐さんは・・」
「洋一でいいよ。それに、何で急に敬語になってんの?」
「だって、年上だし・・。」
「あの時はタメ語だったのに。」
笑って言う彼に、先日の失態を思い出して頭を下げた。
「ほ、ほんとにすみませんでした..」
いやいやいいよ、というが私は思い出して顔が熱くなる。