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愛してるなんていらない
第6章 自慰
丁度私のマンションの近くに車が止まる。
「咲ちゃん、理想高いの?」
「そんなことないけど..そういうのあんまり好きじゃなくて。」
考え込むように片桐さんが黙り込む。
少しして、また口を開いた。
「じゃあ変なこときくけど・・」
「はい?」
「部屋にあったライターって咲ちゃんの?」
「えっ..」
おそらくテーブルの置きっぱなしだったジッポのライターだとわかった。
「けど咲ちゃん、タバコ吸ってないよね」
「あっと..あれは....友達が忘れたんだと..思う」
「ふーん....」
先輩の忘れ物だった。