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愛してるなんていらない
第6章 自慰

その時 パァッと周りが明るくなった。

「車、後ろから来てたから。」

ぱっと手を離すと、
後ろからきた車のフロントライトに照らされ、彼が目を細める。

その姿にトクン、と胸が鳴った。

触れた手が熱い。

「あ、ありがとう..」

私はそう言って座り直した。

また沈黙が下りる。

「..あの、洋一さんは..彼女..」

「え?」

「い、いえ何でもないです!今日はありがとうございました!また今度お仕事の合間にでも..」

「うん、俺も楽しかった。付き合わせてごめんね。ありがとう。」

「はい。じゃぁ....」

そう言って 今度は後ろを確認して車を下りた。

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