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愛してるなんていらない
第7章 嫉妬
冷めかけたカツに箸をつける。
百合が遠慮がちに呟いた。
「もう..こういうことはやめなってことだよ..相手も悪いけど、あんたも悪いのは自分で分かってるでしょ..?」
「....うん。」
それから黙々と二人で食べた。
大学で見かけた先輩は、私を見つけると そそくさと逃げるようになった。
「まぁ人のせいにしとけば合わせる顔もないよねー」
へらへらという百合は、先日のことなど遠い昔のことの様に話していた。
そんな彼女の態度が私は嬉しかった。
噂をきいた友達も深くは聞かず、
「なんか大変だったみたいじゃんー」
と今まで通り接してくれていた。
ただ、一人を除いて。