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愛してるなんていらない
第8章 交錯
「前と同じ。」
と反射的に答えてしまうと、
ニコっと笑って、
じゃあ電話かメールして、といった。
小さく頷いて、頭を下げると、そそくさと戻る。
途中で百合に呼び止められた。
「ねぇ、あれって..前の人じゃない?」
「あ、うん。」
「やっぱり!いつの間に仲良くなってたの!」
「たまたまここで再会して....」
「うそー知らなかった!前と同じって何?ご飯いったの!?」
「ま、まぁ....」
(どこまで聞いてんだ。)
と思いながら言葉を濁す。
創の視線が突き刺さる。
「じゃね。」
また逃げるようにテーブルを後にした。