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人妻縄人形
第1章 義父に
 静香がうつむき唇を噛んだ。


「静香、気にするなっていう方が無理か?なら、今だけは忘れるんだ。今は俺とお前、二人だけの時間だ。それで、良いんだ。今、この時、ここにいるのは、お前と俺。それだけで、いい。」


(ちょい臭いかな?だが、まっ、ここが勝負だな。)


「お義父さまと私、二人だけの時間。あなたと私、嫁と舅じゃなく?ただのあなたと私?」


(だめよ、ごまかしちゃ、この人は正樹さんの父親よ!でも、私、この人を好きになってる。だめよ、でも、このままで、、。)


 静香の思いとは、裏腹に肩を抱き寄せられただけで、身体の芯が熱くなっていた。


「うん、それでいい。それでいいさ、静香。」


 少し寂しげにこたえた。


「あっ、お義父さま、お風呂にお入りになります。用意はしてありますので、、。」


(いまの返事、少し寂しそうね。でも、私も、かも、、、。)


 慌てて、言う静香に、


「ん?お風呂か、いいね。さっぱりしたいから、一緒にいこう静香。」


「えっ、はいっ、よろ、、。」


 喜んでと、いいかけて慌てて口をつぐんだが、後の祭りだった。
 よしっ、という掛け声とともに、身体がフワッと浮き上がり、そのまま抱き上げられ脱衣場へ運ばれた。


「あのっ、どうして?」


 静香の疑問に、ニヤッと返し、驚いている彼女の着ている物を脱がし始めた。


「今は二人きりだ。だから、ね。」


「でも、あの、、、」


「言葉は、いらないよ、静香。」


 そういうと、一樹の唇が静香の唇に触れた。
 遠慮がちに唇が開き、舌と舌がもつれあうように絡み、鼓動と鼓動が伝わり合い二つの影が一つになった。
 ヒザの力がぬけそうになりながら、一樹に支えられ、なんとか立っていることが出来た。
 着ている物を全て脱がされ、静香は義父が脱ぐのを手伝った。
 バスタオルを巻こうとした手を、一樹に止められ、


「ありのままで、良いんだ静香。お前の全てを見たいんだよ、静香。いいね。」


 そう言われると、顔から火が出るほど恥ずかしかったが、言われた通りに一糸纏わぬ姿で、浴室にはいった。
 シャワーを浴び、湯を掛け合い、じゃれ合いながら浴槽に浸かった。


「静香、綺麗な肌をしているね。ゆっくり、お前と夜を過ごすのが楽しみだよ。」
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