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人妻縄人形
第1章 義父に
「まさか?正樹に!静香さんすまない!なんてやつだ!」


 一樹が頭を下げたが、


「お義父さま、頭を上げて下さい。かたづけなきゃ。」


 そういって立ち上がり、食器の片付けをはじめた。
 十五分ほどすると、片付けのすませたのか一樹のいるリビングへ、静香が入ってきた。


「静香さん、いつからだね?正樹が女を作ったのは?言いたくなければ構わないが、俺の息子だからね。」


 一樹の問いかけに、静香は唇を噛み、悔しさに耐えるように話はじめた。


「私が気づいたのは一年ほど前です。その頃から出張が増えて、家に帰ってこないことが多くなって、。」


 感情が高ぶり、声をつまらせた 。


「静香さん、一年も前からかね。でも出張なら、仕事だからね。会社に確かめたのかい?」


 一樹の言葉に、さっと顔をあげ、


「確かめる前に、私、見ちゃったんです。あの人が、若い女性と歩いてるのを、。」


 大粒の涙が今にもこぼれ落ちそうになり、静香は顔を伏せた。
 そして、慰めるように彼女の肩にそっと手がおかれ、背中をなで始めた。


「そうだったんだね、そうだったんだね。」


 いつの間にか静香の横に一樹が座り、優しく肩から背中をなでていた。


「お義父さま、ごめんなさい、、私、だれにも相談できなくて、、」


 涙があとからあとからあふれ、止まらなくなっていた。
 ただ、一樹は背中をなでながら、徐々に膝を近づけ腿と腿が触れ合い、お互いの体温が伝わりはじめた。


「静香さん、もっと早く相談してくれれば、すまない。私のしつけが良くなかったんだ。」


 そう言いながら、一樹の左手が静香の膝に置かれ、右手は背中から脇へ、愛撫するように脇から腰へ撫でるようにゆっくりと動いた。


「そ、そんな、お義父さまのせいじゃありません。あの人が、正樹さんが、、」


 言葉につまり、唇を噛む静香の瞳は涙で潤み、ゾクッとするほど美しく見えた。
 一樹の左手がゆっくりと、腿を軽く撫でるように動いた。


(えっ、お義父さま、なにを、まさか、そんな?でも、、いけない、なにを考えてるの?)


 一樹の手の動きに驚きながら、静香は自分の中の女がそれを求めていることを意識した。

(ふ~ん、拒否しないな。もう少し、責めてみるか?だが、いい女だ。正樹もバカだな。)


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