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人妻縄人形
第3章 淫ら咲き人妻秘書
 少しばつの悪そうな顔で、一樹がパソコンの画面を見ていた。


「あの、社長、ご用はお済みですか?お披露目の時間を一時間ほど過ぎていますが、まだ時間がかかりますか?」


「うん、もう終わったから、これから行くつもりだ。由布子君も一緒に行くだろう。」


 一樹の言葉に由布子の表情が少し柔いだように、静香は感じた。


「はい、ご一緒させていただきます。それから、矢吹さんのことはありがとうございます。嬉しかったです。」


 一樹の顔に、優しい表情が浮かんだ。


「いや、由布子、君には悪いことをしたからね。だが、振られたのは俺だからね。あの時は参ったよ。まっ、お前の経験を静香に話してやっても構わないよ。覚悟くらいは出来るかな?だが、彼女はお前とはタイプが違うみたいだ。だから、、。」


「だから?静香さんを完全な奴隷になさるんですね。私がなりたかった。でも、お一人で北海道に行かれた時は寂しかった。連れていって欲しかった。」


 静香が聞いているのに、一樹と由布子はあからさまに自分達のことをしゃべっていた。


(うそでしょ、完全な奴隷って、いやよ。けど嫌いじゃない、、やだ、変態よ。でも、やっぱり、、好き、、お義父さま、なのに、、、。)


 静香の中で理性と感情が闘い、渦巻き混乱していた。


「じゃあ、ロックを外して置くから、入って来なさい。お披露目は短い方がいいからな。」


 少し考える目で一樹を見ながら、


「はい、すぐにうかがいます。社長。」


 三沢由布子の顔が、クールビューティーな秘書の顔に戻っていた。
 一樹の手が机のスイッチに軽く触れると、ロックの外れる音がした。


「社長、静香さんの準備もできたのね。それでは、行きますか?案内は私がしますか?」


 部屋に入って来ると、由布子がきびきびと指示をあおいだ。


「うん、案内はいらないよ。三人で一緒に回って行こう。矢吹君にも見せておく必要があるからね。静香、行くよ。」


「はい、お義父さま。お願いします、由布子さん。」


 じゃあ、と言いながら社長室を出て、一番近くの階段から降り始めた。


「中には入らないが、みんなお前を見ているからね、静香。」


「皆さんに紹介していただけるんじゃないんですね、由布子さん?」


 浮かんだ疑問を三沢由布子に聞いていた。
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