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さげまん女の憂鬱~こんな私でよければ~
第1章 口説かれる
「何をバカな事を言ってるのよ
私はいたって普通の主婦よ
大杉くんの話を聞いてたでしょ?」
「そっか…
ええっと…悪かったね…
どう?次の店に行きませんか?」
「そうね、長居するのも飽きちゃいましたもんね」
場所を変えようと意気投合したタイミングで
大杉がタバコを購入して帰ってきた。
「この銘柄でよかったですよね?」
「ああ、悪いね、お使いをさせちゃって…
そろそろ帰ることにしますよ」
これ、取っておいて二人分だからと
三万円を大杉に握らせた。
「お釣りは取っておいて」
「ありがとうございます!
また、いらしてくださいね」
霧島が席を立つのと同時に
「私もそろそろ帰るわ」と
良美も後を追いかけるように席を立った。
別々に店を出た二人だったが
大通りで佇む霧島に追いついて
良美は彼の腕に寄り添った。
「どうです?
時間、大丈夫なら僕の家で呑み直しませんか?」
「そのつもりで追いかけてきたのよ」
良美は霧島と腕を組んで
彼の肘に大きなおっぱいをぐいぐいと押し付けた。
タクシーを拾って
10分も走らないうちに
霧島のマンションに着いた。
「まあ!素敵なマンションね
うちの社宅とは大違いだわ」
良美はあえて社宅と言った。
警察官舎なんて言うと
彼が怖じ気づいてしまうと思ったからだ。