この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
海鳴り
第6章 海鳴り
「毎日違う夜明けだ」
「船から日の出を見るんですか?」
「あぁ…アイツが眩しくてなぁ…」
「ふふ…」
律子は微笑んでまた貝殻を耳に当てた。
「昨日は海鳴りだっただろう?」
「…えぇ」
「怖くなかったのか」
「──…呼ばれているみたいで……、怖かったんですけど…、和男さんに、呼ばれているみたいで…」
相沢が律子の肩を抱いた。
「この町を離れたら…、もう海鳴りは聞こえねえな…」
律子は何かを言おうとしたが、相沢の唇がそれを阻んだ。
驚いた律子を強く抱きしめ、切なく見つめては激しく唇を吸い、舌を絡ませてきた。
分かりきった終わりの始まり…
律子は貝殻を落とさないように気をつけながら、夜明けなんて来なければいいのに、と願っていた。
相沢の腕の中で、律子は女になっていった。
「船から日の出を見るんですか?」
「あぁ…アイツが眩しくてなぁ…」
「ふふ…」
律子は微笑んでまた貝殻を耳に当てた。
「昨日は海鳴りだっただろう?」
「…えぇ」
「怖くなかったのか」
「──…呼ばれているみたいで……、怖かったんですけど…、和男さんに、呼ばれているみたいで…」
相沢が律子の肩を抱いた。
「この町を離れたら…、もう海鳴りは聞こえねえな…」
律子は何かを言おうとしたが、相沢の唇がそれを阻んだ。
驚いた律子を強く抱きしめ、切なく見つめては激しく唇を吸い、舌を絡ませてきた。
分かりきった終わりの始まり…
律子は貝殻を落とさないように気をつけながら、夜明けなんて来なければいいのに、と願っていた。
相沢の腕の中で、律子は女になっていった。