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海鳴り
第7章 満ち潮
暖かかった日中も夜になると気温が下がり、律子はストーブをつけた。
早めに食事を済ませ風呂に入り、肌の手入れをして、おとなしい下着ばかりが並ぶ引き出しの中から、悩んだ末にレースが多めの下着を選んだ。
もっと大人びた下着が欲しくなった。
時間が経つほど緊張は高まり喉が渇き、手先は冷たくなっていったが、12時を過ぎても相沢は訪ねて来ない。
武の祖母の家で盛り上がり来られなくなったのかも知れないと思いながら、パジャマの上にカーディガンを羽織り電話が鳴るのを待つ。
人前で電話ができるわけない…
律子はだんだん悲しくなってきた。
こうして待つことしかできない…
いつも
待って待って待って…
諦めてため息をつき、ベッドに横になりかけた時、チャイムが鳴った。
「…来た…」
律子は慌てて玄関に向かい、すぐに鍵を開けた。
「………」
ドアが開き、相沢が中に入って後ろ手にドアを閉じた。
「来られないのかと…」
律子は早く抱きしめて欲しい胸の高鳴りを抑え、ほっとしたように相沢を見つめた。
「インターホンは?」
鍵を掛けた相沢が静かに問いかけた。
早めに食事を済ませ風呂に入り、肌の手入れをして、おとなしい下着ばかりが並ぶ引き出しの中から、悩んだ末にレースが多めの下着を選んだ。
もっと大人びた下着が欲しくなった。
時間が経つほど緊張は高まり喉が渇き、手先は冷たくなっていったが、12時を過ぎても相沢は訪ねて来ない。
武の祖母の家で盛り上がり来られなくなったのかも知れないと思いながら、パジャマの上にカーディガンを羽織り電話が鳴るのを待つ。
人前で電話ができるわけない…
律子はだんだん悲しくなってきた。
こうして待つことしかできない…
いつも
待って待って待って…
諦めてため息をつき、ベッドに横になりかけた時、チャイムが鳴った。
「…来た…」
律子は慌てて玄関に向かい、すぐに鍵を開けた。
「………」
ドアが開き、相沢が中に入って後ろ手にドアを閉じた。
「来られないのかと…」
律子は早く抱きしめて欲しい胸の高鳴りを抑え、ほっとしたように相沢を見つめた。
「インターホンは?」
鍵を掛けた相沢が静かに問いかけた。