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海鳴り
第12章 それから
「もしもし、どうしたの…ねぇ、武くん、どうしたの?」


『す、すみません、母と妹が突堤の先に急ぐもので…、……すみませーん、通してやって下さい…その人、相沢和男の妻なんです…あ、ありがとうございます。
美希、母ちゃんを頼むよ、海に落ちたら大変だ…』


『お前、カズさんとこの武か、おぉ、もっと前で見てこい大漁船だ、みんなで親父の弔いだ』


『先生…わかりますか…あぁ、大船団だ。
あぁ…うわぁ、すげぇ…直也兄ちゃんが先頭だ…』


次々と汽笛が鳴り響く。


風にはためく大漁旗、エンジンの音、波の音、飛び交う海鳥、手を振って出迎える人々のどよめき、万歳の声…




見える

見える

見える…


あの時の海が

あの頃の町が…




武が涙声で叫ぶ。





『先生!、帰ってきました。
僕の…僕の父は…父ちゃんは…、母ちゃんの所に、ちゃんと…ちゃんと帰ってきました…帰ってきたんです!』
















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