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海鳴り
第3章 ぬくもり
「は?」
相沢が顔を上げ、律子をきょとんとした目で見つめた。
「鯵と…イカ…」
「あ、あぁ…」
「ありがとう…ございまし…た…」
ぼんやりと話す律子の躰がガクガクと震えだした。
ようやく涙が溢れてきた。
「う…うぅっ…」
「………」
相沢は泣き出した律子の肩に触れようとしては手を引っ込め、頭を撫でようとしてはまた引っ込める。
「ちょ、ちょっと上がっていいか?」
相沢はびしょ濡れのカッパを脱ぎ捨てて家に上がり、暫くして戻ってきた。
律子の嗚咽がおさまってきたのを確認しながら、なるべく優しく話しかける。
「勝手に上がっちまったけど、俺の方がこの家は詳しいからな。
今風呂を貯めてる…、服が濡れてるじゃねぇか、ほらこれ…」
相沢が律子の肩にバスタオルを掛けた時、律子は濡れたブラウスの胸元が透けている事に気付いた。
白いブラジャーがはっきりと見えてしまっている。
「っ…」
素早く前を隠して涙目で相沢を見る。
「何も見てねぇ…」
「………」
「ガキに興味はねぇ」
律子は唇を噛んで睨み付けた。
「な、なんだよ」
「…が、ガキじゃありません」
目に力が戻ってきた。
相沢が顔を上げ、律子をきょとんとした目で見つめた。
「鯵と…イカ…」
「あ、あぁ…」
「ありがとう…ございまし…た…」
ぼんやりと話す律子の躰がガクガクと震えだした。
ようやく涙が溢れてきた。
「う…うぅっ…」
「………」
相沢は泣き出した律子の肩に触れようとしては手を引っ込め、頭を撫でようとしてはまた引っ込める。
「ちょ、ちょっと上がっていいか?」
相沢はびしょ濡れのカッパを脱ぎ捨てて家に上がり、暫くして戻ってきた。
律子の嗚咽がおさまってきたのを確認しながら、なるべく優しく話しかける。
「勝手に上がっちまったけど、俺の方がこの家は詳しいからな。
今風呂を貯めてる…、服が濡れてるじゃねぇか、ほらこれ…」
相沢が律子の肩にバスタオルを掛けた時、律子は濡れたブラウスの胸元が透けている事に気付いた。
白いブラジャーがはっきりと見えてしまっている。
「っ…」
素早く前を隠して涙目で相沢を見る。
「何も見てねぇ…」
「………」
「ガキに興味はねぇ」
律子は唇を噛んで睨み付けた。
「な、なんだよ」
「…が、ガキじゃありません」
目に力が戻ってきた。