この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
海鳴り
第6章 海鳴り
「翼くん、今日遊べる?」


帰りの会の後、一番最後に教室を出ながら武が翼に話し掛けた。


「今日はね、みんなで親戚のおばさんちにお泊まりに行くの」

「そっかー、じゃあまた今度ね」

「うん、ごめんね」

「律子先生さよならー」
「また来週~」

「さようなら、少し寒くなってきたから風邪ひかないようにね」

「はーい」

「バイバーイ」


教卓を片付けながら手を振る子供達に応え、律子はふと窓の外に目を向けた。

雲が厚くなっていた。

教室のカーテンを閉めながら、風に流されてゆっくりと広がっていく雨雲を眺める。


「今夜は荒れそう…」


律子は天気予報を思い出しため息をついた。

子供達のいない教室はやけに冷たく感じる。

ドアを締め職員室に向かいながら「懐中電灯…」とつぶやき、律子は暗闇で相沢に唇を奪われたあの日を思い出した。


──怖いのか


耳に残る響きはいつでも胸を締め付けた。

乳房に残る痛みは鋭い視線と共に律子を熱くした。


忘れたい…


──あんたに惚れてる


一時の気まぐれだろうか

もう、言った事さえ忘れているのだろうか…



忘れたい

忘れられない…





/221ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ