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地獄視
第3章 死神の掟
話しって何ですか?
他人行儀だなぁ。「ですか」はやめろよ。
早く言ってください。気になりますから…
薫子オーナーのことですか?
いや、薫子のことじゃない。
おまえさ、あの時なんで俺が自殺なんてしようとしたのか疑問に思ってるだろ?
はぁ…まぁ。少しは
どうでもいいですけどね。
慶子は心とは裏腹に、はぐらかした。
本当は内心では聞きたくてしょうがないことだった。
桐生はテーブルに肘をついて顎を支えながら、ジッと慶子を見つめる。
な、な、何です?
こっち見ないでよね。
そんなに見つめないでッたら!
おまえ…
慶子は告白されるのか?それとも自分の気持ちに気づかれたのか?
心臓がバクバクしていた。
おまえ…「死神が憑いてるぞ」
えッ…?いま何て言ったの?
死神が張り憑いてるって言ったんだ。
し…に…神?
桐生さん…?
俺は死神が見えるんだよ。
生きてる人間に憑いてる死神さ。
死神が憑いてる人間は地獄に連れて行かれるんだよ。
だからと言って俺はどうすることもできない。
助けてあげることも出来ない。
生きるアドバイスをしてあげることも出来ない。
だってそうだろ?
死神が見えて、あなた地獄に行きます…何て誰が信じる?
おまえだって信じないだろ?
もう生きることに疲れたんだよ。
そしたらおまえに止められた。
おまえのあの時の言葉に心を動かされた。
あなたは純真な心の持ち主のはず…ってな。
コイツ分かってんじゃねえか?って思ったわけだ。
だから言っただろ?
これで最後だからな。って
おまえに憑いてる死神を追い払おうと決意したのはいいが
何をしたらいいのか分からない。
おまえはどうなんだよ。
おまえの意見を聞かせてもらおうと思ってな。
慶子は今ここでこの場で打ち明けようか迷っていた。
自分と同じ境遇で苦しんでる仲間を見つけた。
1人なら無理かもしれないが2人なら解決できるかも…
この事は薫子にも話したことはない。
アイツは一切分からない。
薫子にも死神が憑いてる。
だから何とかしようと努力してみた。
しかし、他人がどうこう言っても変わらないものは変わらないと悟った。
自分から…自分の意思で変わろうとしない限り自分に張り憑いた死神は消えない。
そう自覚したんだよ。
おまえはまだ助かる。
半透明だからな。
張り憑こうとしているわけだ。
それはおまえ自身の心の中にある闇に問題があるはずだ。
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