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第5章 男の部屋

私が露出をして
彼が撮影を担当する。

そんな不純な関係だけれど
一応お付き合いをすることにしました。

彼の名は佐川光俊

まだ19歳ということで
福岡から上京してきたらしい。

職業は無職…
つまりフリーターとして
いろんなバイトをして生活しているらしい。

バイトもいくつか掛け持ちしないと
生活が厳しいようで
LINE交換もして連絡を入れるのだけれど
忙しいからか既読スルーが多い。

露出モデルのカメラマンをするって約束だけど
本当にそんなことをする時間が出来るのかしらと
私は少々不安になった。

タイプでもないどうでもいい男なら
私だって気にする事はないんだけれど
実は私、彼がドンピシャのタイプ。

付き合うからには
ずっと一緒にいたい。
独占欲が芽生えて来ちゃいました。

数日後、ようやく彼から連絡がありました。
私と付き合うために
まとまったお金を稼ごうとして
マグロ漁船に乗り込んでいたのだとか…

そんな一途な彼に
私はキュンキュンしちゃいました

そして今日、念願の自宅訪問することになった。

『ロイヤルハイツ』なんて
洒落たネーミングだから
私てっきり素敵なワンルームマンションに
住んでいるのかと思ったんですけど
スマホのマップを頼りに訪ねたそこは
幽霊屋敷か？と思うほどの
おんぼろの建物でした。