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インセスト・タブー
第6章 苦しみから逃れるには勇気を以て立ち向かえ
少女の目が、わずかに見開かれた。そしてほんの少し口もとを緩め、目を閉じた。あたしは少女の背中に額を乗せ――久しぶりに涙を流していた。
「少しずつ、変わっていくから…」
待ってて、と、ほとんど息だけで言う。なぜ少女になのかわからないけれど…まるで、誓いを立てるかのように。
「…エオレ様がお戦いになる時には、必ず力をお貸しします」
額に伝わる体温が、あたしを慰めた。流れ出る感情が収まるのを、少女はじっと待ってくれていた。
このまま何日か外をぶらぶらしているつもりだったが、無銭での生活にも限界があり、出ていった翌々日の夕方、一度荷物を取りに戻る。
そうして、帰ったり帰らなかったりの日々を暫く送った。
「少しずつ、変わっていくから…」
待ってて、と、ほとんど息だけで言う。なぜ少女になのかわからないけれど…まるで、誓いを立てるかのように。
「…エオレ様がお戦いになる時には、必ず力をお貸しします」
額に伝わる体温が、あたしを慰めた。流れ出る感情が収まるのを、少女はじっと待ってくれていた。
このまま何日か外をぶらぶらしているつもりだったが、無銭での生活にも限界があり、出ていった翌々日の夕方、一度荷物を取りに戻る。
そうして、帰ったり帰らなかったりの日々を暫く送った。