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インセスト・タブー
第8章 心のすぐ横を通りすぎていく
はっとした時には遅く、後ろから伸びてきた腕が女性を捕らえ、拘束した。うち一方がそのまま胸へと移動し、たわわとした膨らみをわしづかむ。

「っ……!」
女性が声にならない叫びを上げた。そのまま乱暴に乳房を揉まれるが、快楽よりも痛みが身体を駆けめぐった。

と、急に手の動きが止まり、拘束も緩む。女性はほっとして、強ばっていた全身の力を抜くが、それもつかの間だった。

金属の擦れる音に、再び背筋を凍らせる。瞬間、襟元が引っ張られ、続いて布を切り裂く音。と同時に、開放的になった正面…。

裂かれた衣服から、はち切れんばかりの胸が、ふるる、と飛び出した。

後ろの人物は女性の正面に回り、正体を明かした。

「うっとりするほど美味しそうな果実だわ。アリツィア」
エリザーベトが恍惚とした表情で言い、手を伸ばす。ゆったりとした曲線を確かめるように、輪郭をなぞる。

ずっと前からそこにいたのに…気づかなかった。こんなに素晴らしいものを持っているなんて。

「奥様…」

大きく実った白桃のような乳白色のそれに、エリザーベトがかぶりついた。アリツィアは痛みに顔を歪める。

エリザーベトは一方を片手で荒々しく揉み上げながら、もう一方には歯を立て、口内ににゅっと入ってきた柔らかな肉を舌で撫でるように舐めた。

手のひらから溢れるほど豊かでもっちりとした乳房の感触を堪能すると、首もとから腹まで大きく開いた裂け目からさらにビリビリと破く。露になった股間に、麺棒のような先の丸まった棒を押し当てた――。
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