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混沌の館
第11章 愛の因子
結局、久美にとって私を都合の良い男でしかないのだ。彼女への失望は、くすぶっていた想いを完全に断ち切らせた。
「20万ほど・・・」
会社を経営している男が、それくらいを払ってくれないの?嘲りの言葉を飲み込んだ。これまでだって余裕がある暮らしをしていたとは思えない。貸したところで、戻ってくる事は期待できないだろう。
「20万は流石に直ぐには用意できないな・・・5万くらいなら・・・」
「他に頼れる人がいないんです」
不安を滲ませた久美の横顔。思えば、この横顔に私は惹かれていった。どこか物憂いで儚い横顔。彼女を明るく笑わせたい。出来もしない目標を彼女への愛と思い込み、それに溺れ、あまつさえ悲嘆にくれる苦い日々を送った自分へ、私は激しい怒りを覚えた。
そしてそれは、久美が私に寄りかかってきた時、彼女へ向けられた。
「久美ちゃん・・・」
私は、久美を抱き寄せ唇を吸った。
かつては何度も吸った唇、小さくて柔らかく甘い味のする舌を絡め、唾液の交換を促進すると、むくむくと下半身に血が集まってきた。
そのまま、もつれながら簡易ベットになだれ込むと、貧弱な骨組みはギシギシと軋み音を上げた。
久美の上になり、セーターをたくし上げ、見慣れたマシュマロの様に柔らかい乳房を下着の上から揉みしだいた。相変わらず控えめな久美の喘ぎ声が部屋の中にくぐもった。
「20万ほど・・・」
会社を経営している男が、それくらいを払ってくれないの?嘲りの言葉を飲み込んだ。これまでだって余裕がある暮らしをしていたとは思えない。貸したところで、戻ってくる事は期待できないだろう。
「20万は流石に直ぐには用意できないな・・・5万くらいなら・・・」
「他に頼れる人がいないんです」
不安を滲ませた久美の横顔。思えば、この横顔に私は惹かれていった。どこか物憂いで儚い横顔。彼女を明るく笑わせたい。出来もしない目標を彼女への愛と思い込み、それに溺れ、あまつさえ悲嘆にくれる苦い日々を送った自分へ、私は激しい怒りを覚えた。
そしてそれは、久美が私に寄りかかってきた時、彼女へ向けられた。
「久美ちゃん・・・」
私は、久美を抱き寄せ唇を吸った。
かつては何度も吸った唇、小さくて柔らかく甘い味のする舌を絡め、唾液の交換を促進すると、むくむくと下半身に血が集まってきた。
そのまま、もつれながら簡易ベットになだれ込むと、貧弱な骨組みはギシギシと軋み音を上げた。
久美の上になり、セーターをたくし上げ、見慣れたマシュマロの様に柔らかい乳房を下着の上から揉みしだいた。相変わらず控えめな久美の喘ぎ声が部屋の中にくぐもった。