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混沌の館
第6章 30代バツイチの美女
 メールを送ってから3日目、新着メールの知らせがあった。


 久美からだった。返事が遅れた事へのお詫びと、自己紹介等が書かれていた。

 ここまでは今までも経験がある。この後どう続けるかが問題なのだ。私は、慎重に彼女のメールへの返事を書いた。



 それから何度かメールのやり取りが続き、徐々に久美について詳しいことが分かってきた。

 彼女は、バツイチで現在は独身、子供は無しで一人住まいをしている。しかも、その住まいは私の寮の直ぐ近くらしい。医療関係の仕事をしていて夜は比較的都合をつけ易い。人付き合いが苦手で友達もあまりいない。

バレーボールのチームに所属していて、そこのメンバーとは仲が良いという事で、そのバレーボールの練習で週に3日ほど汗を流しているという事だった。

 なぜ私に興味を持ったのかというと、私が『単身赴任中で寂しい』と書いていたのでシンパシーを感じたという事だった。彼女も寂しいのだ。


 これは、もしかしたらイケるかも知れない。私は、慎重に慎重にメールを送り続け、意を決して誘いをかけてみた。

 だが、そう簡単に会える訳もなく、一度目はやんわり断られてしまった。私は、落胆したが負けずにメールを送り続けた。


 そして、2度目の挑戦をいつするか、機会を伺っていた時だった。




 久美の方から『良かったらお食事でもご一緒しませんか?』とメールが送られてきた。





 私は、狂喜した。




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