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臭い手笛で出発進行
第2章 吹き口へのアプローチ

さゆりさんは笑顔、僕はどこかずっと緊張したまま。少し気まずいなと思ってきたぐらいの所で、さゆりさんが口を開いた。

「じゃあ、ひろ君はこの鉄道のどこが一番好きですか?……私以外で」

結構意地悪な質問だ。正直に答えたら絶対に自分の存在を挙げるだろうと、さゆりさんはそれが分かっているような聞き方をしてくる。けれども、ここでごまかせば自分が夢見ているシチュエーションがなお遠のくのは間違いない。興奮と恥ずかしさがないまぜになった頭で考えられるギリギリの答えを導き出し、僕はさゆりさんの方に眼だけを向ける。

「車掌さ……さゆり、さんのめっちゃ臭いその笛……それが一番大好きなんです」

ーこれまた少しの間の沈黙。しかし、今回はそこまでの時間も経たないうちにさゆりさんははにかんだ表情を見せて、黒いホイッスルを紐の先からひょいと摘まみ上げて自慢げにこちらへ見せた。

「……もーっ。返しがうますぎますよ、ひろ君。私の負けですねっ」

褒められてもとても恥ずかしくて、それ以上の言葉を紡げなかった。こうなるとこの場はさゆりさんのペースだ。

「これ、私が車掌になる前の駅員だった時から使ってて、ずっと洗ってないんです。だから、いつもぷぅーーーーんっ、ってとっても臭いけど気持ちいい唾のにおいがするんですよっ」

とても楽しそうに語るさゆりさんの目つきは、快感に満ちているのかいつもよりちょっと妖しげだ。

「鉄道が昔から好きなのもあったけど、私ホイッスルを吹くのがとても好きで……小学校の応援団も鼓笛隊の指揮もいつも喜んでやってたんです。音もそうだし、吹いたあとだんだん臭くなるのがほんとに最高で。鉄道用語では手笛(てぶえ)っていうんですけど、どっちの言い方も好きですねっ」

今やさゆりさんの勢いは止まらない。僕は僕で幼稚園の時から先生の吹くホイッスルにばかり目が行き、中学の頃ともなれば交通整理の女性警察官の笛と唾の強烈な臭さを想像しては覚えたての自慰の助けにしていたような身だが、その嗜好から直近で憧れたさゆりさん本人もまさかこれほどのフェチだったとは。

「匂いフェチ、ホイッスルフェチの仲間ができて嬉しいです。……だから、笛だけ好きになって終わりになんかさせませんよっ?ひろ君♪」

……言うなり、そっとホイッスルを咥えたさゆりさんはスラックスのジッパーに手を伸ばし始めた。
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