この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
想い人
第8章 【続】第三章・勘違いの想い人

<side 透也>
「早退? あの元気な美空ちゃんが?」
「はい。吐き気が治まらないみたいで……」
美空の指導係の柘植さんが部長にそう告げる。
美空は部署内でも可愛がられてるから、皆、仕事の手を止めて部長と柘植さんを見つめていた。
「……吐き気……」
部署内のあちこちでボソッと呟く声が聞こえてる。
そして、
「……⁉︎……」
一斉に俺に向けられる視線。
男性社員からは、憐れむような、何か言いたげな視線。
女性社員からは、もっと厳しい感じの視線。
(─────何だよ?)
訝しげな視線で皆の視線に応えていると、柘植さんが俺の所へと歩いてきた。
「透也先輩、美空を家まで送ってもらえますか?」
「あ、ああ…」
部長から社用車使用の許可が出て、俺は皆の視線を受けながら立ち上がる。
「……透也……男として、キチンと責任取れよ?」
既婚の男性社員 久我さんからのそんな言葉に首を傾げながら、俺は医務室へと向かった。
「早退? あの元気な美空ちゃんが?」
「はい。吐き気が治まらないみたいで……」
美空の指導係の柘植さんが部長にそう告げる。
美空は部署内でも可愛がられてるから、皆、仕事の手を止めて部長と柘植さんを見つめていた。
「……吐き気……」
部署内のあちこちでボソッと呟く声が聞こえてる。
そして、
「……⁉︎……」
一斉に俺に向けられる視線。
男性社員からは、憐れむような、何か言いたげな視線。
女性社員からは、もっと厳しい感じの視線。
(─────何だよ?)
訝しげな視線で皆の視線に応えていると、柘植さんが俺の所へと歩いてきた。
「透也先輩、美空を家まで送ってもらえますか?」
「あ、ああ…」
部長から社用車使用の許可が出て、俺は皆の視線を受けながら立ち上がる。
「……透也……男として、キチンと責任取れよ?」
既婚の男性社員 久我さんからのそんな言葉に首を傾げながら、俺は医務室へと向かった。

