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想い人
第3章 それぞれの想い人

「ごめんな? ピザはまた今度な」
隣に座った透也が申し訳なさげに言った。
予約なしで行ったピザお代わり自由のお店は、生憎の満席。私と透也は今、ファミレスに来ていた。
「ううん……」
透也と来れたならどこでもいい。それは本心。
でも、ここじゃあゆっくり話なんて出来ないよ……。
「肉、食わないの?」
メニューを決めれずにいる私に、透也が聞いた。
「……昨日食べたから」
航先輩と焼肉……美味しかったな。
航先輩といる時は、こんなにも胸は苦しくならない。
むしろ笑っていられるのに……。
「じゃあピザは?」
「……それは…」
ピザはまた今度って言ったじゃん。
透也、忘れちゃったの?
俯き黙り込む私。透也は心配そうに覗き込む。
「美空? 怒ってる?」
怒ってる?
違う。悲しいの。
飲み込んだ言葉の代わりに、大きく首を横に振った。
「ごめんな? 5ヶ月記念にはちゃんと埋め合わせするから」
─────え?
5ヶ月の記念日?
……まだ……付き合っていてくれるのかな?
「うんっ」
笑顔を見せた私に、透也はホッとしたように笑った。
隣に座った透也が申し訳なさげに言った。
予約なしで行ったピザお代わり自由のお店は、生憎の満席。私と透也は今、ファミレスに来ていた。
「ううん……」
透也と来れたならどこでもいい。それは本心。
でも、ここじゃあゆっくり話なんて出来ないよ……。
「肉、食わないの?」
メニューを決めれずにいる私に、透也が聞いた。
「……昨日食べたから」
航先輩と焼肉……美味しかったな。
航先輩といる時は、こんなにも胸は苦しくならない。
むしろ笑っていられるのに……。
「じゃあピザは?」
「……それは…」
ピザはまた今度って言ったじゃん。
透也、忘れちゃったの?
俯き黙り込む私。透也は心配そうに覗き込む。
「美空? 怒ってる?」
怒ってる?
違う。悲しいの。
飲み込んだ言葉の代わりに、大きく首を横に振った。
「ごめんな? 5ヶ月記念にはちゃんと埋め合わせするから」
─────え?
5ヶ月の記念日?
……まだ……付き合っていてくれるのかな?
「うんっ」
笑顔を見せた私に、透也はホッとしたように笑った。

