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想い人
第4章 俺の想い人

「……騙す?」
身に覚えのない言いがかりに、俺は蕾さんを睨んでいた。
「誕生日に両親と食事して、婚約の証しだって、これくれたよね?」
蕾さんは胸元のネックレスを、美空に見せつけるように取り出した。
「……っ…」
俺の腕の中で、美空が小さく息を飲んだのがわかる。
仲の良い振りをするために、両親の前で渡して欲しいと言ったのは蕾さんだ。
それがなんで”婚約の証し”になるんだよ?
「変な事言うなよ、それは蕾さんが……」
「両親に結婚を考えてるって言ってくれたよね⁈ 」
俺には話させまいと蕾さんが言葉を紡ぐ。しかもその内容は、意味のわからない攻め言葉だ。
美空の身体が小さく震え出したのがわかり、俺の中に焦りが生まれた。
「それも蕾さんにそう言えって頼まれたから……」
「ホテルだって行ったじゃない!」
「ちょっ……」
ホテルに行ったのは、蕾さんの両親と食事をするためだけなのに……。
「ひどいっ‼︎ 」
俺の言葉を遮り走り去る蕾さん。
もう頭の中がパニックだ。
身に覚えのない言いがかりに、俺は蕾さんを睨んでいた。
「誕生日に両親と食事して、婚約の証しだって、これくれたよね?」
蕾さんは胸元のネックレスを、美空に見せつけるように取り出した。
「……っ…」
俺の腕の中で、美空が小さく息を飲んだのがわかる。
仲の良い振りをするために、両親の前で渡して欲しいと言ったのは蕾さんだ。
それがなんで”婚約の証し”になるんだよ?
「変な事言うなよ、それは蕾さんが……」
「両親に結婚を考えてるって言ってくれたよね⁈ 」
俺には話させまいと蕾さんが言葉を紡ぐ。しかもその内容は、意味のわからない攻め言葉だ。
美空の身体が小さく震え出したのがわかり、俺の中に焦りが生まれた。
「それも蕾さんにそう言えって頼まれたから……」
「ホテルだって行ったじゃない!」
「ちょっ……」
ホテルに行ったのは、蕾さんの両親と食事をするためだけなのに……。
「ひどいっ‼︎ 」
俺の言葉を遮り走り去る蕾さん。
もう頭の中がパニックだ。

