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You were born to be mine 外伝
第1章 高校生活

あっという間に半年は過ぎ卒業を迎えた。

バスケ部のみんなは第一志望かどうかは別として大学進学が決まってた。
オレはと言えば夏休み以降学校をサボりがちになって、卒業もお情けでって感じやった。




そんな中卒業式が終わりユウに呼び出された。

なんのコトはない、振られた。

ユウが話したコトが全く頭に入ってこなかった。

振られた実感もない。

どう話したかも覚えてない。


完全に脱け殻になってた。


ウチに帰っても特になんかあるわけでなし、繁華街を彷徨って帰ったのは日付も変わる頃やった。


玄関を入るとオヤジが座って待ってた。

「お帰り。」

「た、ただいま。」

「お前に言うとくコトがある。」

「なに?」

「お前のお母さんと妹はワシの嫁で娘や。わかるな?」

「当たり前やろ!?なに言うてんの?」

オヤジは立ち上がるとオレの胸ぐらを掴んでドスの効いた声でこう言うた。

「ワシの女を泣かすヤツは誰であろうと許さん!」

返す言葉もなかった。

オヤジの迫力に気圧されたんかもしれへん。

ただ、オヤジの言うてるコトは腑に落ちた。


「ゴメン…」

「判ったんやったらエエ。はよ寝ろ。」

「うん。」


オレが階段を昇ろうとしたとき

「卒業おめでとう。これからのコトはゆっくり考えたらエエ。お前の人生や。」

オヤジが言った。

「ありがと。」

そう応えて部屋に戻った。

涙が止まらんかった。


ひとしきり泣いたあとで隣のアツコの部屋をノックした。

返事はなかった。

それでも言わずにはおられへん。

「アツコ、ごめんな…心配かけたな。オレな、ユウにも振られたわ。そらそうやわな、こんな情けない男付き合う気にはならんよな。けどな、もう大丈夫やで。全開ちゃうけど昨日までのオレとはちゃうから。」

部屋の扉が開いた。

瞼を真っ赤に張らしたアツコが顔を出す。

「おにぃのドアホ!お母さんとどんだけ心配した思うてんの!今日かておにぃ死ぬんちゃうかって…」

そのあとは嗚咽で言葉になってなかった。

オレは何も言えんとアツコの頭を撫でた。

もう誰も泣かさんようにせなと心に決めた。


第一章 完
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