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リヴァイ兵長は選べない人
第3章 狂わせる人
「俺以外にまさか四人も相手がいたのには驚いたぞ」
「…そうか」
「お前はまるで女豹だな。男を狂わせる。お前を一度抱くと離れがたくなる」

元々ノンケだったナイルだからこそ、分かる事だ。
リヴァイは言われている事がよく分からない様な表情をして、ナイルの顔を覗き込んだ。
急に目前にリヴァイの顔が来て、両方の頬を鷲掴みにされた。

「ナイル、お前はどうしたい?俺はどうしたらいい?」
「ったくお前は本当に自覚の無いヤツだな、リヴァイ」

そう言うとナイルは、リヴァイの頬を強引に掴んで引き寄せ唇を重ねた。
薄い唇に舌を這わせ、そのまま口腔に捻じ込む。
唇を交差させて、舌の先を右往左往させながら更に奥まで侵入させた。
お互いの頬を掴んでいるせいで、口付けが更に深くなっていく。

「ん…んふう…」

軽く顔を引くとリヴァイの声が微かに漏れた。
薄く目を開けて様子を見てみる。
少し苦しげにしている顔はやけに艶っぽい。
…本当にこいつは無自覚だ。

―俺もこいつにいつの間にか狂わされていたのかもしれない…

もう一度深く口付けてからナイルは唇を離した。
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