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リヴァイ兵長は選べない人
第6章 熱情
慌てて抱き起こすが意識がない。
身体は氷のように冷たくなり、唇は真っ青になっている。
ミケは慌ててお湯の蛇口を捻り、温度を上げて身体に浴びせた。

「リヴァイ、しっかりするんだ、リヴァイ!」

頬をペチペチと叩いても反応がない。
よくみると唇は少し切れていて血が滲んでいる。
冷水が徐々にお湯に変わっていく。
眉をしかめ、青ざめた唇は薄っすらと開き、小さく震えている。
ミケはリヴァイを抱きしめて身体にお湯を浴びせていく。
―一体何があったんだ…?!何故こんな事を…?!
動揺しつつも、ミケは深呼吸して落ち着くように自分を制した。
抱きかかえ、背中にもお湯を浴びせる。
リヴァイは意識を取り戻さない。
暫くそのままお湯を浴びせていたが、一向に状態が変わらない。
ミケはリヴァイを抱えると脱衣所に行った。
…幸い誰も人がいない。
備え付けのタオルを数枚取るとリヴァイを包んで一旦寝かせた。
ミケは自分の全身を軽く拭くと、急いで服を着た。
そしてバスタオルに包んだリヴァイを抱えて彼の部屋に向かった。
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