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リヴァイ兵長は選べない人
第6章 熱情
そう言うと軽くウインクをしてハンジは出口へ向かって行った。

「何かあればすぐ教えてね」
「ハンジ済まない、助かった」

ガチャリとドアの閉まる音がした。
ミケは上着とズボン、ブーツを脱ぎ下着一枚になった。
原始的とは言っていたが、自分にはこれくらいしか出来る事がない。
少しでもリヴァイを暖めればと…

布団と毛布をめくりバスローブを丁寧に脱がした。
そしてミケはベッドに乗り、リヴァイを正面から抱えた。
毛布と布団を取り、そのまま身体を横たえた。
ミケの身体の上にうつ伏せになったリヴァイが乗っている状態になっている。
部屋は徐々に暖かくなっていて、ミケには暑いくらいだった。
リヴァイの背中をギュウと抱きしめる。大きな掌でそのまま背中をさする。
シャワー室にいる時よりは幾分かはマシになってはいるが、
まだまだ身体は冷たい。
触れ合っている部分もまだまだ冷えている。
全身を絡めあい、ミケは必死でリヴァイを暖めていた。

―確か一番最後に話をするのはエルヴィンだったはずだ…
その時に何かあったとしか思えなかった。
指先も冷たい…
ミケはリヴァイの手を取りそのまま指を絡めて軽く握りしめた。
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