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リヴァイ兵長は選べない人
第6章 熱情
「…ん……」
「リヴァイ?!」
「…ミケ……?」

リヴァイがゆっくりと顔を上げた。
目は虚ろで顔と唇はまだ若干青ざめている。

「リヴァイ、良かった、やっと目を覚ましてくれた」

ミケはそう言うと大きな息を一つついてリヴァイを抱きしめた。
やっと意識を取り戻した事に安堵し、強く強く抱きしめた。
リヴァイは状況が呑み込めず、そのまま身体をミケに委ねていた。

「リヴァイ、何故あんなマネをしたんだ…」
「…お前が暖めてくれていたのか?」
「ああ、ハンジに原始的だとは言われたが、俺にはこれしか出来なかった」
「済まない、迷惑かけちまった…」

そう言うと、リヴァイはミケの身体から降りて隣に転がった。
ミケは毛布を肩まで掛けて、そのまま上からリヴァイを抱き寄せた。

「俺がどれ程心配したか…もう目を覚まさないかと思った…」
「…覚めなくても…よかった……」
「…リヴァイ…?!」

リヴァイは寝返りを打って壁の方へ向いた。
そして擦れそうな声で言った。
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