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リヴァイ兵長は選べない人
第7章 素直になれなくて
―お前は汚れている
―お前にはうんざりした


あの言葉を自分が浴びせたせいなのか…?
こんな季節に倒れるまで冷水を浴びていたのか…?
リヴァイをそこまで深く傷つけてしまったのか…?
ハンジに返答出来ないまま、エルヴィンは深く考え込んでしまっていた。

「ちょっと、エルヴィン。聞いてるの?!」
「あ、ああ、済まない。報告感謝するよ」
「とりあえず、一度リヴァイの様子見に行ってあげなよ」
「そうだな、後で覗くとするよ」

こう見えてもハンジは結構洞察力がある。
自分の動揺を少しでも察知されないようにと思い、
トレーを手に取るとエルヴィンは席を立った。
ハンジの肩にポンと手を置くと、エルヴィンはその場を後にした。

「平静を装っているつもりなんだろうけど、動揺してるのバレバレだよ…」

苦笑いをしながらハンジは小さな声で呟き、パンを再び頬張った。
長年あの二人と過ごしているからこそ分かる事もある。
あの二人の間に何か起きたのだと…
でも遠くから見守る事しか出来ないのも理解している。
何があったのかは分からないが、無事に解決を願うハンジだった。
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