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リヴァイ兵長は選べない人
第7章 素直になれなくて
「も、もう触れないんじゃなかったのか…」
「タオルくらい代えさせてくれ」

エルヴィンはリヴァイの手からタオルを取ると、
サイドテーブルの上に置いてある洗面器にタオルを浸けた。
冷たい水を吸わせてしっかりと絞る。
軽く指をそれで拭うと綺麗に折りたたんだ。
再び手を伸ばし、リヴァイの額に掌を当てる。
またビクンとリヴァイの身体が強張った。
…まだかなり熱が高い。
タオルを額に乗せると、再びリヴァイはそれを自分で押さえた。
少し触れただけでもこんなに身体を強張らせる…
壁の方を向いたままリヴァイは口を開いた。

「エルヴィン、俺は皆と話をして答えがでた」

ゴクリとエルヴィンの咽喉が鳴った。
このタイミングでの突然の発言に心臓がバクバクとしてくる。

「俺は、誰も選ばない。いや、選べない」

リヴァイは寝返りを打って真上を向いて、視線をエルヴィンに向けた。
エルヴィンはリヴァイから目を離せず次の言葉を待っていた。
いや、そのリヴァイの発言に対して待つしか出来なかったのだ。
何故そういう結論になったのか分からないからだ。
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