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リヴァイ兵長は選べない人
第7章 素直になれなくて
「俺は今回色々気が付かされた事があった。自分の未熟さも感じた。
それで自分なりに結論を出した。誰も選ばないと」

エルヴィンから視線を外さず、リヴァイは続けた。

「一人一人にそれを伝えるつもりだ。身体の関係もやめる」
「お前は本当にそれでいいのか?」
「ああ…それが一番最善だと思ってる」
「そうか…」

リヴァイは固い固い殻に閉じ籠ってしまっているように見えた。
ここまで来ても何故一言素直に謝れない…?
お前の事を好きだと何故言えない…?
エルヴィンはベッドの傍で膝をついて視線を下げた。

「リヴァイ、お前がこんな熱を出したのはあの時以来だな」
「ああ…覚えていたのか」
「忘れる訳が無いだろう。あれは俺がお前を初めて抱いた時だ…」

何故こんな話を今、自分がしてしまったのか分からなかった。
無言になり、部屋にピリっとした空気が流れるのが嫌だったからだろうか。
エルヴィンはそのまま続けた。

「随分と昔の事だが、鮮明に覚えている」
「そうか、奇遇だな。俺もだ…」

薄っすらとリヴァイが微笑んで見えた。
その表情を見て少し気分が楽になる。
自分は普通に話せているだろうか…?
不自然にはなっていないだろうか…?
そんな事を考えていると、リヴァイが口を開いた。
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