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ネイル
第3章 逃亡
俺は山奥の家を後にした。
車に乗り込み、消えるまで香織は手を振っていた。
それが物悲しく見えて切なくてやりきれなかったが、仕方ない。
ダッシュボードを開けてみると、あの時のまま携帯は投げ入れられている。
電源を入れてみると、パッと一瞬電源が入る。
おお…入るじゃねえか。
しかし、数秒でその画面は暗くなる。
ああ…やっぱダメか。
どこをどう走ってきたのか皆目検討もつかない。
きちんと戻れるかな。これ
とりあえず地図を取り香織の家に記しをつけておいた。
どれくらい走っただろうか。
山道をひたすら走ってきた。
道に迷いそうになりながらも何とか国道に出て高速にのる。
今頃、香織はどうしているのだろうか。
しかし…このマニキュアは何なんだったのだろう。
それだけが腑に落ちなかった。
昔、修二に聞いたこと話しを思い出した。
女が男にマニキュアを塗るのは、浮気防止のためなんだってよ。
他の女に言い寄られないようにするため。
あ、この人には女がいるんだと思わせるらしい。
もし、浮気したら?
そりゃお前…マニキュアを塗ってる指を落とされるんだよ。
指だけならまだしも、足指に塗る女もいる。
なぜだか知ってるか?
知らないなぁ。何だよ。何なんだよ。
足指って事は靴下を脱がないと分からないわけだよ。
靴下を脱ぐ場所って、ホテルか自室か相手の家で普通なら脱がないわな。
まあな。…あ、そうか。そういうことか。
それだよ。靴下脱いでるってことはだよ。
ヤル時以外ないってわけだよ。
こ、こ、怖いこと言うなよ…
おまえにそんな日が来るわけがないっしょ!笑
だな…笑
俺は車を走らせながら、眠気覚しにそんな事を考えていた。
まぁ、修二の言う事だからな。
信頼性薄いがな。あいつは噂話しばかりだし。
どこまでが本当なんだか。
噂話に尾ヒレをつけて、話を広げるところがあるから。
しかし、今現にこうしてマニキュアつけられて走ってる俺って。
そんな日が本当に来ちまったってことだよな。
それに香織が塗ったこのマニキュア…どうやっても落ちねえし。
何なんだ。これは。
そのマニキュアは真っ赤に染まっていた。
まるで香織の鮮血のように赤い。
血?香織の…。まさかなぁ。
血なら落ちるからなぁ。
ありえねぇし。実際。
ここ数日、香織が妙に妖しいオーラを出していたのを思い出した。
香織の気持ちが表に出たような感じだ。

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