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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~
第9章 桜いかだ 其の弐 
―おとっつぁんももう歳なんだから、寒さはこたえるでしょ。風邪でも引くと厄介だから。
 相変わらず口の減らない娘だが、美空が自分の身体を気遣ってくれているのはよく判った。
―あいつが買ってきた袢纏でも着たら、少しは温かくなるだろうな。
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