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妻の下着が変わった時に
第4章 陽子
慌てて目を反らし 冷蔵庫からビールとグラスを用意してテーブルに置いた 
隼人の上着を客間に置き 簡単な摘まみを何品か テーブルに置いて 
頭の中で寝室にと囁く声を押さえ 和夫の横に座り隼人に向き合い 
お互いの瞳の奥を見つめ合う

隼人と見つめ合いたい それしか考えられない自分が居た 
夫と隼人が学生時代の事を懐かしそうに話し続け 

「 あの時!!? 」 

隼人が思い出す様に言い 
和夫が目を向けると 

「 バス停!? 」

和夫が
「 誰だろう? 」

陽子は怪訝な顔で和夫を見ると 

「 昔ね、4人で部屋で目を覚ましたら 
部屋の真ん中にバス停が置いて有ったんだ 」 
陽子が目を丸くすると 隼人が追従して 

「 前の晩4人でグデン グデンで朝 」 
首を振って 

「 昼、目を覚ましたら 6畳の真ん中にバス停が有って 」 

「 それを皆で抱えて戻しに行ったんだ 結構歩いたよな 」 

「 皆覚えて無かったけど 誰が持って来たんだろうな? 」 
懐かしそうに話していた
今の時代なら ニュースに成り退学騒ぎ 

「 良い時代だったよな 」

感慨を込め話し続けていた
陽子は二人の話を聞きながら 隼人の瞳の奥を見つめ 目が離せない 
隼人も目を合わせ陽子の瞳の奥を覗くように見続けていた 

もし会話しているのなら 何を話していたのか後に成り思い出す 
隼人と向かい合い 目で語り合った
その日のその夜の事は

陽子にとって 生涯忘れられない夜だった 

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