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妻の下着が変わった時に
第6章 美和

 月曜日

「課長 山上さんから お電話です」
笹神が、電話を置きながら和夫を見た 

受話器を上げ ボタンに手を当て少し

 躊躇し通話を始めた 

「もしもし 山上です」
受話器から聞こえる、女性の声に驚いた

「山上の家内の美和です お忙しい時間に申し訳有りません」 

「今日 お時間御座いますか?」 

「宜しかったら お仕事終わった後 お会い出来ませんか?」  

今日はと和夫はスケジュールを 頭の中で確認し

「大丈夫です 今 何方ですか?」

「今は 工藤様の 会社の傍に居ります」

「では 6時に駅前の喫茶店でどうでしょう」

「お待ちしております」 

6時に喫茶店に入り 美和の前に座った
日曜逢った時より やや憔悴している 
スリムな体形に 面長の顔の美和が頭を下げ 

「申し訳有りませんと」と言って来た
和夫は顔の前で手を振り 

「美和さんの所為では無いですから 家内と」 
言いかけ言葉を飲んだ

「そう 主人とですよね」 
美和が答え 和夫を見ていた目を下げ俯いた 
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