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バカな男に私は夢中
第8章 繋想
「うん。じゃああの五本指は..」

「は?あいつ百合ちゃんを五万で買おう思てたんか!?」

斎藤が急に立ち上がった。

「ちょっと、急にどうしたのよ。」

驚いて缶を落としそうになった。

「五万て安すぎやろ!ふざけとるわ!」

(そこ..!?)

とりあえず落ち着くように言うと、大人しく座り直した。

「..ということは俺のせいやな。ごめんな、百合ちゃんに怖い思いさせてもて。」

じっと見つめられ、私は耐えられず顔をそらした。

「別に..私が勝手についていっただけだし..」

(何でついていったんだろう。)

その理由を知りたくなくて、疑問をすぐ打ち消す。

「....ヤってへんよ。」

「へ?」

私はいきなりの告白に驚いて斎藤を見た。
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