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バカな男に私は夢中
第8章 繋想

「だから、サチとはヤってへん。」

「でもホテル..」

思い出して目頭が熱くなった。

「行ったよ。行くだけ行ったら諦めるゆわれてな。ほんまは付き合えゆわれとったんを、ずっと俺が拒否してたんや。そんで..そういう関係も止めたいてメールしたん知っとるやろ?」

「うん。」

「付き合わんけど、セフレで我慢しとったんを何でいきなり止めなあかんのや!、ゆわれてな。」

「....」

「俺、ほんまに好きな子おるし、その子に辛い思いさせたないから、て何回もゆうたんやけど。」

「!!」

その言葉に頬が熱くなった。

(好きな子....)

「んで今日どうしても言われて、まぁ行くだけならってしぶしぶついて行ったら脱ぎだしよって..キレたら逆切れされてコレ。」

そういって切れた口の端を指差した。

「それ..そうだったの..」

次の瞬間私は無意識に手を伸ばしていた。
そっと傷に触れる。

(斎藤くん....)
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