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バカな男に私は夢中
第8章 繋想
じっと見つめる斎藤の視線を感じて顔を上げる。
「俺な..ほんまはずっと気になっとったんや。最初は顔やったけど..百合ちゃんがカフェ行く日は俺も行って、成績表に名前乗っとんの見た時に、俺もやらな!思て必死にやって..」
「ずっと..?」
「予備校始まってすぐや。でも何や友達おらんぽいし、愛想ないし。」
「う....」
事実を言われ、ちょっと胸が痛んだ。
「でもカフェでメガネ外して、タバコ..はあかんけど、力抜いとる時とか、成績表貰って顔にやけとる時とか見とって、ほんまに可愛い思たんや。とにかく接点ほしかった。」
斎藤が私から目を離してまた前を見た。
けれど話す彼から私は目がはなせない。