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バカな男に私は夢中
第8章 繋想
「ほやから、いざ目の前にしたら緊張して..勉強しとっても集中できんし。」
「うそ。だってスラスラ解いてた!」
(いつもカリカリと手は止まらなかったじゃない!)
私が反論すると、苦笑いした。
「あんなん考えんでも解けるもんだけ、しとった。格好悪いとこ見せたなくて。」
「....」
(そうだったんだ..)
案外私と同じで見栄っ張りなんだと思った。
いつもへらへらしてるのに....
「でも知り合いなれたら、今度は自分のもんにしたなって..あんな風に無理やりしてもた。保健室でのん見られたんが、百合ちゃんやってメガネですぐ分かった時は、ごっつい辛かった。」
「....」
「嫌われるんやったらとことん嫌われたらええ思たのに無理で..それやのに俺のこと..受け入れてくれたんが嬉しかった。」
私は黙って聞いていた。
腹が立っていたはずの関西弁が、今ではもう気にならない。