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バカな男に私は夢中
第8章 繋想
「ねぇねぇ、百合ちゃんて俊のどこを好きになったの?」

ニヤニヤしながら顔を近づけられる。

「えっ!?」

「俊が百合ちゃんにゾッコンなのは分かるけど、俊のどこがなのかなーって思って!」

「どこって...」

私はうーん..と悩んだ。

(..ほんとだ..どこだろう?)

「そ、そんなに考えこまなくてもいいよっ」

マキが慌てて言った。

「..ない。強いていえば努力家なとこ?」
「俺の好きなとこそれだけかいな..」

うなだれた斎藤がいつの間にか後ろに立っていた。

「わ!びっくりするじゃない!」

私が振り返るとマキが爆笑した。

「いるならいるっていいなさいよ!」

私がいうと、斎藤がしゅん、となった。

「..あんたたちほんとに付き合ってんの?」

斎藤がそういって笑うマキを軽く睨む。

(..ん?付き合ってる?)

「ちゃうわい!百合ちゃんは恥ずかしがり屋なだ....」

「誰が付き合ってるって?」

私が聞くと、二人が一緒にこちらを見た。
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