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バカな男に私は夢中
第10章 欲望

「広!何コレ!」

走り回ろうとするマキを賢治が必死に諫める。

斎藤は口がポカンと開いていた。

「座って。お昼はまだでいいよね?」

「うん、さっきまで予備校で勉強してから来たの。その時ちょっと間食しちゃった。」

マキが言うと賢治が苦笑いした。

「だから最近太ってきてるんだよ。」

「うるさいなぁ賢治は!来年痩せるもん!」
「肉掴めるもんな。」

「もう!」

そういってお腹を掴もうとするとマキが身をよじって照れる。

「仲良いね、相変わらず。」

私は微笑ましく思った。

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